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  速報!インカレ観戦報告

(記:スキー部監督 富樫泰治  平成9年1月18日)


 昨年のスキー部の事故のこともあり、最近のインカレの様子を知りたく、青森の大鰐温泉スキー場で開催された第70回全日本学生スキー選手権大会の様子と北大スキー部の活躍ぶりを、大会期間中の1月16、17日の二日間に限り見てきました。インカレに直に触れるのは昭和54年の大学4年の時以来ですから、18年ぶりのことになります。

【おめでとう!2部残留決定】

 全各種目にエントリーしましたが、残念ながら入賞者なしの結果に終わりました。従って、無得点の大学が数校ある中で2部校内での順位の決定は、リレーの順位により決定されることとなり、北大は2部校20校中リレー14位の成績を残し、2部残留を決定しました。スキー競技の経験がある有力選手がいない中、北大スキー部は持てる力を十分出し切ったと評価して良いでしょう。
 ここで客観的に各種目別に寸評を述べるならば、まずアルペン種目については、入賞圏内にはまだまだ実力的に差がある気がします。今後の一層の練習が必要でしょう。
 複合と純ジャンプですが、高校時代にジャンプを経験したことのない選手が現在取り組んで頑張っています。2部校はノーマルヒル(旧70メートル級)の台を使用するわけですから、未経験者には相当の精神的、肉体的負担が掛かることになり、その取り組む姿勢だけでも評価に値します。今回は3年目の木下君がエントリーし、飛躍の成績は最下位だったものの、最後まで頑張り抜き、来期へのステップとしていたようです。
 距離競技も入賞圏内には実力不足の感は否めないところです。しかし、この種目は練習量により確実に伸びていく種目ですから、今後チーム全体での切磋琢磨により、少しでも上に近づくよう激励していきたいと思います。
 いずれにせよ、18年前に2部に昇格して以来、幾多の危機を乗り越えながらもずうっと2部残留を果たしてきたことは並大抵のことではないと思います。心から拍手を送ってやりたいと思います。

【インカレ今昔】

 私の知っているインカレといっても、せいぜい20数年前のことですが、今回の観戦で感じたことを少々。
 学生スキー競技の祭典と呼ぶにふさわしい雰囲気は相変わらずで、参加大学数は増えたものの、各大学とも皆一所懸命に競技に参加し、また応援する姿は昔も今も全く変わりありません。競技に参加する選手、サポートする選手、裏方を勤める学生委任などなど、まあ中にはどうして来ているのといった態度の学生もいますが、皆青春の一ページにしっかりとインカレを記しているのでしょう。
 早稲田の応援団が、昔の伝統そのままに詰襟のガクランに身を固め、大きな声を張り上げアルペン会場のゴール地点やノルディック会場でバンカラ調の応援を繰り広げていました。ノルディック会場ではたまたま近畿大学の休憩テント前で、「うるさいからよそへ行ってやれ」などとやじられても、全く怯むことなく学年の上下関係を軸に、寒さの中震えながらも整然と背筋を伸ばし続けるのでありました。まるで劇画にでも出てくるような風景です。
 また、4年生が競技終了直後に競技会場で後輩から花束を送られるというのが流行なのでしょうか、至る所で見掛けた光景です。4年間の労をねぎらう意味なのでしょう。花束代だけでもばかにならないだろうなどと考えるのは、私が貧乏気質のしみついた北大スキー部OBだからなのでしょうか。
 アルペン会場では、ひところエスカレートして問題になったスタート地点での各校独自の場所取りが規制されたのか、整然とした様子でした。ただし、一部校の有力選手には学校サポートの他にメーカーサポートもついており、用具戦争は相変わらずのものです。同じく用具戦争は、スケーティングが導入された距離競技にも及んでいる様子で、特に一流選手のワクシングにはメーカーからもサービスクルーが駆けつけていました。
 たまたま、3・4部のジャンプ競技を見る時間があり暫く眺めていました。相変わらずまったくの素人と思われる選手が飛んでいたりで、役員に注意されたりでなんとなく微笑ましくさえ思われます。身につけている用具も、おそらく一部校のお下がりでしょう。ジャンプスーツなどよく見ると、膝やお尻の部分のコーティングがはげ落ちている選手もいます。「もう飛ぶのはいやだ」とつぶやきながら先輩に諭されている選手もいました。
 ところでノルディック会場でもアルペン会場でも、女子大生がおしゃれになったような気がします。選手の皆さん、程度の差はあれ化粧で身だしなみを整えるのが常識のようで、昔良く見られた、おかっぱ頭でりんごのように頬を紅潮させながら走るような選手は見受けられませんでした。最近の女性は背が高くスタイルも良く、化粧も耳のピアスも似合っていました。男子学生にも、最近流行の茶髪にピアスという風情の選手もおり、中にはモヒカン刈りにした頭髪を真っ赤染め、後ろで束ねているものもいました。考えて見ると、かつての長髪やらヒッピー調やらいつの時代も大学生は時代時代の流行やら逆に流行を意識しない風情で自己主張なりをしているものだと考えさせられるものがありました。

【北大スキー部】

 大鰐温泉街で北大スキー部が宿泊している場所はすぐに分かります。あの、緑のスキー部部旗が燦然と宿の玄関前に翻っているからです。最近は、スキー部は1年生から4年生まで全員がインカレに遠征しています。1年生の時から大会の雰囲気に慣れ経験を積むという点では有意義でしょう。
 ところで今回のインカレは第70回記念大会でした。北大スキー部は当然第1回大会からの数少ない連続出場校の一つです。一口に70回といっても、一年一年の積み重ねがこの70回の記念大会を成功に導いたのであって、毎年参加する学生の真摯な姿勢がインカレを育ててきたものと感じた次第です。北大スキー部の現役部員がスキーに情熱を燃やしインカレに参加する姿は、彼らもまたインカレの歴史という糸を綿々と紡いでいることを私に実感させるものでした。85年のスキー部の歴史に支えられた北大らしさはしっかりと受け継がれていました。